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内視鏡麻酔
内視鏡の麻酔について上部消化管内視鏡検査を行う上で、患者さんに問診や説明を行います。そして薬剤を使用するためバイタルサインのチェックをとり前処置が行われます。
麻酔の目的
- 内視鏡(ファイバー)挿入時の咽頭反射の軽減・抑制・苦痛の緩和
- 内視鏡検査中の唾液分泌の抑制・気道への誤嚥防止
- 胃の蠕動運動の抑制
- 胃壁の緊張の抑制
- 胃酸分泌の抑制と気泡の消失によるスムーズな検査のための準備が必要です。
麻酔に用いられる薬剤
麻酔を含めた前処置に用いられる薬剤の多くは、使用に対して十分な配慮が必要となります。
まず、消泡剤(粘液溶解除去薬)を服用してもらい胃粘膜に付着する気泡を除去して胃の中の観察をし易くします。
また最近では、消泡剤と一緒に蛋白分解酵素製剤や重層も使用されている。
次に、経口内視鏡検査であれば局所麻酔薬です。これには主にキシロカイン(リドカイン)が用いられています。
しかしたまにキシロカインショックを起こす可能性もあるため、キシロカインの過剰投与には注意が必要です。
経鼻内視鏡検査の麻酔
経鼻内視鏡検査では局所麻酔を行う前に、血管収縮薬(塩酸ナファゾリン・塩酸トラマゾリン)を鼻に噴霧することで鼻の詰まりを改善させて通りを良くする効果があるため使用します。
最後に鎮痙薬を使用します。鎮痙薬の種類には抗コリン薬とグルカゴンがあり、いずれも胃の蠕動を抑制し唾液の分泌を抑える作用がありますが、どちらも使用禁忌の疾患や高齢者への十分な配慮など注意が必要です。